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シェアブックス スタッフが送るたわいもない日記
秋晴れが気持ちいい9月後半に、練馬区へ大きい出張買取に向かった。
依頼主が高齢の為、代理人から電話での申し込みだった。
家に着くと同時に代理の人が丁度自転車でやってきて、依頼主の女性も玄関から姿を見せた。
早速代理の人から買取品が置いてある2階へと案内された。
2階には3部屋あり、1部屋ずつ覗いていくが、どこの部屋も物で溢れている。
主にフィギュア・DVD・CD・写真集・専門書だったが、当初の午前中で終わらせるという計画は、瞬時に変更を余儀なくされた。
会社に持ち帰っての査定をする事に了承してもらい、片っ端からダンボールに入れて、車に積み込んでいく。
とてもじゃないけど一回で積み込める量ではなかったので、お昼を超えたあたりで、一回会社に荷物を下ろしに行く事にした。
その間、僕は残って買取り出来そうな物を選別しながら、箱に入れていくという作業を繰り返し続けていた。
高齢の依頼主がたまに僕を気遣って、愛犬のパピヨンと共に声をかけてくる。
僕の母よりも一回りは年上であろう依頼主は2階に上がってくるのも大変そうだった。
ご主人は作家さんだったらしいが、数年前に大量の本を残して亡くなったらしい。
その時に何千冊という本を神田の本屋さんに売ったらしいが、全部は売り切れずにまだ少し残っていたようだ。
本を売って空いたスペースに、今度は息子さんが趣味であるフィギュア・DVD・CD・写真集をコレクションしていき、親子2代で集めた結果、物が溢れかえっている現状になったそうだ。
その息子さんも残念ながら最近亡くなったらしく、その遺品を整理するにあたって、シェアブックスに白羽の矢が立ったということだ。
これまでも数々のコレクターの人達からたくさん買取りをしてきたが、今回はその中でも指折りのコレクターだった。
DVDやCDも本当に珍しい物が多かったが、何と言っても今回の目玉はフィギュアである。
ゲッターロボ・初期の仮面ライダー・怪人等、一目見ただけで価値があると分かるフィギュアが未開封の箱付きでズラリと並んでいた。
この様なコアなコレクターの人達には何かしらの共通点が感じられる。 
それが何なのかは明確には分からないが、確かに共通点を感じる。
中々手に入らないようなレアな物を持っているのは当然だが、ここまで揃えるかと感心するくらいコンプリートさせていたり、物に対しては並々ならぬ執着を感じる一方、割と乱雑に置いてあったりもする。
そして、これはこの類のコレクターの人に多く見られるが、殆どが未開封品なのだ。
今回に関しては、4千点程買取したがそのうちの7割は未開封だった。
買って満足するのだろうか。ある意味何らかの疾患としか思えない共通点でもある。(僕がここで言う疾患とは個性的、あるいは天才的ということ)
買った物を置く場所がなくなってくるのだろうか、引き出しや部屋の奥底に埋もれているケースの中等、あらゆる所に入れてあるので、全部開けて買い取れる物はダンボールに入れていく。
家族も手を付けていないようなプライベートな場所を開けていくわけだから、当然持ち主の情報や、決して表には出てこない闇も垣間見えてくる。
それらに感情移入すると、こっちの気が滅入ってくるので、機械的に選別をしては箱に入れていく。
やっと終わりが見えてきた頃に時計に目をやると、針は18時を指そうとしていた。
朝からずっといるので、依頼主と愛犬とも談笑するほど親しくなり、高齢の依頼主を自分の母と重ね合わせていた僕は、「僕達がいるうちに何か少しでもやれる事があれば言って下さい」と伝えると、『朝から晩まで十分やってもらったので本当に助かった』との嬉しい言葉に少し感傷的になった。
帰り際に『これを持って行きなさい』と冷蔵庫と戸棚からジュースとお菓子を取り出して優しく渡してくれた。
僕達は充実感溢れる帰りの車中で貰ったお菓子を食べながら帰路についた。

帰ってから査定の日々が続いたが5日程で何とか終わり、査定額を伝えると快く了承してくれた。
最後にお礼を言って電話を切ろうとすると、『シェアブックスさん、うちをどこかに紹介されましたか?』と言われ、かなり驚いた。
話を聞いてみると、ここ3日間くらい不用品買取り業者からしつこく電話がかかってくるという。
まさかうちがお客様の個人情報をどこかに漏らす事は絶対にありえない。そんな事をしたら信用問題で、この仕事は出来なくなるだろう。
「うちが無断でよその業者を紹介するとかは絶対にありえないので、そういった怪しい電話は絶対断ってください。もし残りの不用品を買い取る業者を探す時は、今回と同様に家族の方か身近の人と相談してから決めて下さい」と伝えて電話を切った。
だが、どうやって業者は電話番号を入手したのだろうか?
シェアブックスが法人登記をした次の日から急に行政書士や税理士やらの営業電話がかかってくるようになったのと同じで、ご家族が亡くなった事をどこかで聞きつけたり入手してかけてきてるのだろうか?
もしそうだとしたら、かなり胡散臭い業者に違いない。
そうじゃないとしても、買取をしつこく催促するような最近ニュースにも取り上げられている【押し買い業者】には皆様も十分注意してもらいたい。
最近そういった変な業者が増えている様で、僕たち健全に営業している会社も疑って見られるのが大変心外で甚だ迷惑だ。
まあ、その様な業者は長続きするはずないから、いつか痛い目にあうと思うが。

何はともあれ1年に1,2回あるかないかの非常に有意義な買取りとなりました。
本・DVD等の売却を考えている方は是非シェアブックスをご利用ください!

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山中湖のキャンプ場にて
雨降ったけど楽しいキャンプでした

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